
【2026年9月】老人ホームがGoogle口コミを増やす方法|家族に頼むタイミングと、入居者のことが書かれた口コミへの返信
この記事の監修者

リードクリエーション株式会社
代表取締役社長 兼 Webコンサルタント
新宮 秀也
バリューコマース国内報酬月間ランキングで1位を獲得した実績を背景に、専門的なSEO会社を設立。
理論だけでなく、実践を基にした効果的なSEO戦略を提供するのが強みです。
主力としては、地域をターゲットとした店舗向けの検索順位向上や、洗練されたWEBメディアの構築を得意としています。

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有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、特別養護老人ホームを複数運営していると、施設ごとにGoogleマップの口コミ件数が大きく違ってきます。本部が「口コミを集めてほしい」と伝えても進み方がそろわない、というご相談は珍しくありません。
この記事は、複数の入居施設を運営する法人の本部でWebや広報を担当している方と、施設長に向けて書いています。老人ホームでは、日々サービスを受けているのは入居者ですが、Googleに口コミを書ける立場にあるのは多くの場合ご家族です。
老人ホームの口コミは、入居者ではなくご家族が書いている
施設を探し、見学し、契約したのはご家族であることが多く、入居後もGoogleマップを開くのはご家族です。入居者ご本人が認知症や体調のために体験を言葉にできない場合もあり、そのときご家族の材料は、面会で見た様子と職員から聞いた話だけになります。

ご家族に暮らしぶりが伝わっていないと、書く材料がない
口コミを頼んでも書いてもらえないときに多いのは、依頼の仕方ではなく、書く材料がご家族の手元にない状態です。月に1回の面会で少し話すだけでは、リハビリも食事のときの表情も見えません。面会で直近の出来事をひとつ伝える、便りに写真を添えるといった積み重ねが、そのまま口コミの中身になります。
入居者ご本人に書かせることは、施設の施策にしない
ご本人が自分の意思で書くことはありますが、施設の施策として入居者に書いてもらう流れを作ることはお勧めしません。施設の端末で書いていただく、職員が代わりに入力するといった運用は、ご本人の意思なのか施設の意思なのかが区別できなくなります。
ご家族が口コミを見るのは、公的な情報を見たあと
介護の分野には、口コミとは別に公的な情報公表の制度があります。介護保険法第115条の35が介護サービス情報の報告と都道府県知事による公表を、老人福祉法第29条第11項と第12項が有料老人ホーム情報の報告と公表を定めています(e-Gov法令検索、2026年9月24日確認)。
ご家族は、公的な情報やポータルサイトで候補を絞ったあと、最後にGoogleマップの口コミを見ます。口コミは条件を比べる情報ではなく、「ここで暮らす人はどんな表情をしているのか」を確かめる情報です(参考:Google口コミはAI検索にどう影響する?)。
ご家族と会える接点を洗い出し、頼める場面と頼まない場面を分ける
飲食店や美容室のように、来店のたびに声をかけられる業種ではなく、遠方にお住まいで年に数回しか来られないご家族もいます。まず自施設で会える接点を書き出し、口コミの話をしてよい場面を決めてください。
ケアプランの見直しや担当者会議など、ご家族が不安や要望を率直に伝える場では、口コミの話を持ち出さないほうがよいと考えています。業種を問わない依頼の型は口コミ獲得の方法12選にまとめています。
見学
まだ暮らしは始まっておらず、判断材料がない
施設の様子を伝えることに集中する、口コミは頼まない
入居の契約
重要事項の説明などで時間をとって話せる
連絡の取り方を決めておく、案内を渡すだけにとどめる
暮らしが落ち着いたころ
入居から1〜2か月。様子が見えてくる時期
暮らしぶりを具体的に伝える、頼める場面
面会
入居者本人と会い、職員とも短く話せる
その日の様子を伝える、頼める場面
行事のあと
家族が参加した行事の直後
行事の様子を共有する、頼める場面
ケアプランの見直しや担当者会議
介護の方針を相談する場面
相談に集中する、口コミは頼まない
退居のあと
転居の場合と、亡くなられた場合がある
一律の依頼は送らない
接点の並びは一般的な流れとして整理したもの。どの場面なら成果が出るかを示すものではない

暮らしが落ち着いたころと、面会や行事のあと
入居から1〜2か月ほど経つと、ご家族の側にも施設の様子が見えてきます。面会や行事のあとも同じで、その日の様子をひとこと伝えたうえで案内をお渡しする形が、無理のない頼み方になります。
ただし、その場で書いていただくことは求めません。その場での投稿を要求・強要する行為は、後述のとおりGoogleのポリシーで禁止されています。特定の時期なら書いてもらえるという根拠もないため、自施設で試しながら決めてください。
退居のあとの依頼は、転居と死別を分けて考える
ほかの業種では、サービスが一区切りついたときに口コミを頼むのが定番です。老人ホームでは、この定番がそのままでは使えません。
退居の理由は、転居や住み替えのこともあれば、入居者が亡くなられたことによる場合もあります。転居であれば、落ち着かれたころにご挨拶の中でお伝えすることはありえます。入居者を見送られたご家族に、施設から口コミの話を持ち出すことは控えてください。
気をつけたいのは、退居の登録をすると自動で依頼メールが届く仕組みです。ご家族が喪に服しているさなかに依頼が届かないよう、退居後の連絡は一斉送信の対象から外してください。
割引と引き換えの依頼は、景品表示法とGoogleのポリシーで結論が変わる
「特典を付けて口コミを頼んでも問題ないと聞いた」という話と、「Googleでは禁止されている」という話が、どちらも出回っています。前者が指しているのは景品表示法のステルスマーケティング告示についての整理だけで、ほかの規制やGoogleのポリシーまで含めた話ではありません。
消費者庁のQ&Aでの整理
消費者庁のステルスマーケティングに関するQ&AのQ6では、投稿内容を指示せず、投稿を促す目的で割引価格で提供する程度の関係であれば、事業者が表示内容の決定に関与したとはいえず、その口コミは通常「事業者の表示」に当たらず告示に違反しない、とされています(2026年9月24日確認)。一方、星5を付けることや、取引条件について推奨するコメントをすることを条件とした場合は「事業者の表示」に当たるとされています。
同じQ&AのQ10では、「お客様の声」として好意的な評価だけを選んで引用する場合も「事業者の表示」に当たるとされています。施設のホームページにご家族の声を載せているなら、あわせて確認してください。
Googleのクチコミポリシーでの扱い
これに対してGoogleのクチコミに関するポリシーは、「評価の操作」の項で、インセンティブ(金銭的報酬、割引、無料の商品やサービスなど)と引き換えの依頼を禁止しています(2026年9月24日確認)。告示に違反しないことと、Googleで許されることは別で、Googleマップに集めるならポリシーに従う必要があります。許可されると明記されているのは、「インセンティブを提供したり、評価やクチコミの内容に影響を与えようとしたりせずに、実体験に基づくコンテンツの投稿を募ったり促したりする行為」です(関連:Google口コミを割引キャンペーンで集めるのは違反になる)。
スマホでは、表を1行ずつ縦に並べて見られます。
| 施設でやりがちな依頼の仕方 | Googleのクチコミポリシーでの扱い |
|---|---|
| 口コミを書いた方に割引や品物を渡す | インセンティブと引き換えの依頼として禁止 |
| その場で書いていただくよう求める | その場での投稿を要求・強要する行為として禁止 |
| 職員の名前を入れてほしいと頼む | 特定のコンテンツを含めるよう依頼する行為として禁止 |
| 満足していそうなご家族だけに声をかける | 肯定的なクチコミを選択的に募る行為として禁止 |
| 施設長に月あたりの件数を割り当てる | 一定数を募るようスタッフに要求する行為として禁止 |
| 案内を渡し、書くかどうかはご家族に委ねる | 実体験に基づく投稿を募る行為として許可 |
職員に件数を求めることも禁止されている
本部が施設に件数の目標を割り当てる運用も、一定数のクチコミを募るようスタッフに要求する行為として禁止されています。口コミを多く集めた職員の表彰は、公式ページに記載を確認できませんでした。Googleの禁止事項だとは断定できませんが、件数を競わせる方向に働くため、当社ではお勧めしていません。
入居者のことが書かれた口コミに、どこまで返信してよいか
老人ホームの口コミには、入居者の病歴や心身の状態、介護の様子、お看取りのことが書かれることがあり、病歴や心身の機能の障害は個人情報保護法でいう要配慮個人情報にあたります(個人情報保護委員会・厚生労働省「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」、2026年9月24日確認)。書かれた口コミそのものはご家族の投稿ですが、施設が返信すると、施設自身の表示になります。
投稿者が書いた以上のことを足さない
投稿にない入居者のお名前、病状、入居していた事実を施設側から書き足せば、施設が自分で情報を出したことになります。職員の個人名も同じです。
介護保険の指定を受けた特定施設には、秘密保持の定めもあります。「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第37号)第33条が、事業所の従業者は正当な理由なく業務上知り得た利用者やその家族の秘密を漏らしてはならないと定め、第192条が指定特定施設入居者生活介護の事業に準用しています(e-Gov法令検索、2026年9月24日取得)。
指定を受けていない住宅型でも、厚生労働省の標準指導指針が、名簿や帳簿の個人情報の取り扱いについて個人情報保護法と前述のガイダンスを遵守することとしています。ガイダンスの対象事業者の列挙に住宅型有料老人ホームという語はありませんが、同じ水準の扱いが求められると考えるのが安全です。
星1の口コミにも返信し、個別の事情は別の場で扱う
当社が店舗事業者の支援で大事にしているのは、良い口コミにも厳しい口コミにも1件ずつ返信することです。その対応の仕方をほかのユーザーが見ており、無言のまま並んでいる状態がいちばん印象を損ないます。
公開の場に置いてよいのは、お礼と、ご相談の窓口のご案内までです。具体的な経緯の説明や謝罪は電話や面談など別の場で行ってください(文例はGoogle口コミの返信方法と返信例)。
口コミを集める前に、施設名と紹介文の表示を確かめる
口コミは投稿者が書くものですが、Googleビジネスプロフィールの施設名と紹介文は施設自身の表示です。口コミが増えるほど人目に触れるので、先に整えてください。
「介護付き」と表示できるのは、指定を受けたホームだけ
厚生労働省の「有料老人ホームの設置運営標準指導指針について」の別表には、特定施設入居者生活介護の指定を受けていないホームは、広告やパンフレット等において「介護付き」「ケア付き」等の表示を行ってはいけないとあります(2026年9月24日確認)。施設名や紹介文に、こうした語を入れていないかを確かめてください。
広告が虚偽または誇大であってはならないという定め
虚偽または誇大な広告を禁じる定めは、施設の種類ごとに置かれています。指定を受けた特定施設には平成11年厚生省令第37号第34条が第192条によって準用され、指定介護老人福祉施設(指定を受けた特別養護老人ホーム)には同年厚生省令第39号第31条が同様の定めを置いています。サービス付き高齢者向け住宅については、高齢者の居住の安定確保に関する法律第15条が誇大広告を禁じています(いずれもe-Gov法令検索、2026年9月24日取得)。
有料老人ホーム全般については、標準指導指針が、誇大広告等で入居者に不当な期待を抱かせないよう実態と乖離のない表示をすることと、消費者庁が掲載する「有料老人ホームに関する不当な表示」(平成16年公正取引委員会告示第3号)の遵守を求めています。
老人福祉法そのものには、今のところ誇大広告を禁じる条文がありません。2026年9月24日にe-Gov法令検索で取得した現行の全文に、「広告」も「誇大」も出てこないためです。
ただし社会福祉法等の一部を改正する法律(令和8年法律第51号)により、2028年6月24日から同法に第29条の4(誇大広告の禁止)が新設されます。介護等の内容などについて著しく事実に相違する表示や、実際より著しく優良・有利だと誤認させる表示を禁じる条文で、罰金も定められています(e-Gov法令検索の未施行分、2026年9月24日取得)。
施設ごとのばらつきは、本部の仕組みで埋める
ここまでの内容を各施設に配っても、施設ごとの差は埋まりません。本部が「口コミを集めてください」と伝えても現場が動かず、「やっています」と言われても確かめられない、というのは複数拠点の事業者からよくうかがう悩みです。

施設長に負担が集中する構造
入居施設では、ご家族と話す役回りが施設長や相談員に集まりやすいと、当社では見ています。その結果、口コミの依頼も返信も施設長に寄り、後回しになります。職員個人の努力の問題ではなく、誰がどの場面で声をかけるかを決めていないために、いちばん忙しい人に寄ってしまう構造の問題です。
見える化はノルマではなく、状況把握のために使う
当社は、口コミを増やすうえで一番大事なのは仕組み化だと考えています。他社と差がつくのはGoogle口コミで、AI検索での見え方の面でも重要性は高まっていくと見ています。
この仕組み化を形にしたのが、リードクリエーションが自社で開発しているAIO対策プラットフォームのHIIDELです。誰がいつ何人に口コミを依頼し、何件獲得し、どんな評価の口コミが集まったかを見える化できます。数字を競わせる使い方はお勧めせず、どの施設が困っているかを本部が早く知るために使ってください。
まとめ
老人ホームの口コミは、書き手として想定できるのがご家族である点で、ほかの業種と前提が違います。暮らしぶりが届いていなければ書く材料がなく、接点も見学、契約、入居後しばらく、面会、行事に限られます。
退居後は転居と死別を分け、一斉送信の仕組みは作らないでください。返信では、投稿者が書いた以上のことを足さないようにします。
施設ごとのばらつきは、本部側の仕組みで埋めるものです。リードクリエーションが提供するHIIDELでは、自法人の施設が今どう見えているかを無料のAI診断で確かめられます。



































